准看護学校の実習は、講義で学んだ知識や技術を実際の医療現場で活かし、准看護師として必要な能力を養うための重要な過程です。今回は、実習の内容やスケジュール、そして実習の乗り越え方について詳しく紹介します。
実習内容
准看護学校の実習は、以下のような多様な科目で構成されています。
基礎看護実習
患者さんとの基本的なコミュニケーションや日常生活援助を学びます。バイタルサインの測定や清潔ケア、移動介助など、看護の基本的な技術を身につけます。
成人・老年看護実習
成人や高齢者へのケアに焦点を当て、施設での体験学習を通じて継続看護の視点を学びます。病棟での業務に参加しながら、患者さんの生活背景を考慮したケアを実践します。大腿骨骨折、糖尿病、心疾患など様々な疾患の患者さんがいます。
母子看護実習
妊婦や子どもへのケアを学びます。産科病棟や小児科での実習を通して、妊娠・出産・育児に関する支援方法を習得します。幼稚園に行って児童を見ていくこともあります。
精神看護実習
精神疾患を持つ患者さんへの対応方法や支援を学びます。患者さんとの接し方や心理的サポートの重要性について理解を深めます。統合失調症、うつ病の患者さんがいます
これらの実習では、患者さんと直接関わりながら、計画的にケアを提供し、適切な手順や根拠を理解することが求められます。
実習のスケジュールと流れ
実習期間は通常2~3週間程度で、以下のようなタイムスケジュールが一般的です。
朝
- 病棟に到着し、情報収集や申し送りを受ける。実習目標を発表する。実習目標が不十分だと再度目標の立て直しがあります。
- バイタルサイン測定、清潔ケア、環境整備を実施。
昼
- 配膳や食事介助を担当。
- 昼休憩(指導者との振り返りを行うことも)。
午後
- 午前中のケアの続きを行い、患者さんの状態を記録。
- 学生カンファレンスでその日の振り返りを実施。
夕方
- 病棟スタッフへ挨拶し、実習記録をまとめる。
- 指導者からのフィードバックを受けて帰宅。
また、実習後には事前学習やレポート作成も求められるため、自宅での学習時間も確保する必要があります。

僕は一番大変な時だと朝4時くらいまで書いてました…!
実習で辛いと感じるポイント
准看護学校の実習は厳しいと感じることもありますが、その理由には以下が挙げられます。
- 指導者が厳しいこと:看護の現場では安全管理が最優先されるため、ミスを防ぐために厳しく指導されることがあります。
- 患者さんとのコミュニケーションが難しいこと:高齢者や精神疾患を持つ患者さんとの接し方に悩むことも。特に精神科だといきなり怒鳴ってくることもありました。
- 実習記録作成や事前学習に多くの時間がかかること:レポートの量が多く、睡眠時間を削って取り組む学生も少なくありません。
- 睡眠時間が不足しがちなこと:実習と学習の両立に苦労することがあります。
- お給料がなくなること:実習中は働けないためお給料が少なくなり、生活維持が大変になります。
これらの課題に対処するためには、効率的な時間管理や指導者とのコミュニケーション方法、家計簿をつけてお金の管理をするなど工夫が必要です。
実習を乗り越えるためのポイント
- 計画的に取り組む:実習前にスケジュールを立て、事前学習を進めておくとスムーズに実習に臨めます。
- メモを活用する:実習中の気づきをメモし、後で振り返ることで理解が深まります。
- 同期や先輩と情報共有:実習の経験を共有することで、不安を軽減できます。
- 体調管理をしっかり行う:実習中は疲れが溜まりやすいので、食事や睡眠をしっかり確保しましょう。
- 貯金しておく:実習中働けなくてもいいように貯めておきましょう。
准看護師としての成長
実習では、人間の誕生から臨終までの過程や健康回復・維持の支援について学びながら、患者さんへの配慮や医療従事者としての姿勢を身につけることが目的です。これにより、准看護師として必要な能力や自覚を養う機会となります。
准看護学校の実習は大変ですが、その経験は将来の看護師としての基盤となる重要なものです。努力した分だけ成長できるので、実習を乗り越えて自信をつけていきましょう!
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