そもそも准看護学校に通うためにはいくら必要なのか?
僕たちは学費だけでなく普段ご飯を食べ家賃を払い働いて生活をしています。そのため生活費も考慮する必要があります。
ここでは、准看護学校に通うために必要な費用と、それに対する収入を整理し、どれくらいの貯金が必要かを解説します。
准看護学校の諸経費(2年間)
准看護学校に通うために必要な費用は、大きく以下のように分類できます。
項目 | 費用(目安) |
---|---|
入学金 | 20〜30万円 |
授業料 | 50〜80万円 |
教科書・白衣・制服など | 15〜20万円 |
学校設備費 | 20万円 |
交通費(電車代など) | 20万円 |
合計すると、最大で170万円程度かかります。特に入学直前には入学金や教科書代、白衣代などが必要となるため、まとまった資金を準備しておくことが重要です。
生活費(2年間)
一人暮らしの場合、総務省統計局の「家計調査(家計収支編)調査結果」(2022年)を基に、月々の生活費を以下のように試算しました。
項目 | 月額(円) | 2年間合計(円) |
食費 | 36,765 | 882,360 |
住居費(家賃) | 54,406 | 1,305,744 |
光熱・水道費 | 11,698 | 280,752 |
生活用品費(家具・家事用品) | 4,483 | 107,592 |
被服費 | 5,715 | 137,160 |
保健医療費 | 6,664 | 159,936 |
交通・通信費 | 18,971 | 455,304 |
娯楽費 | 18,038 | 432,912 |
その他(交際費など) | 21,398 | 513,552 |
合計 | 178,138 | 4,275,312 |
2年間で約427万5,312円の生活費がかかる計算になります。
収入(2年間)
准看護学校に通いながら働く場合、多くの人が看護助手として勤務することが考えられます。 看護助手の平均年収は318万円とされており、手取り年収はおおよそ254万円程度です。
2年間働いた場合の手取り収入は、
254万円 × 2年 = 508万円
となります。

僕は介護士だった頃の年収は280万円、手取り年収は220万程度でした
必要な貯金額
2年間の費用と収入の差額を計算すると、
- 准看護学校の諸経費:170万円
- 生活費(2年間):427万5,312円
- 収入(2年間の手取り):508万円
必要な貯金額 =(学校費用 + 生活費)− 収入
= (170万円 + 427万5,312円)− 508万円
= 89万5,312円
約90万円の貯金が必要となります。
また、教科書や追加の参考書代、急な出費を考慮すると、最低でも100万円の貯金は必要なのが分かるかと思います。
貯金なしで学校に通うリスクとオススメ方法
話が長くなりましたが、貯金をしないと学校に通うどころか生活が破綻しかねない状態です。しかし、手取り年収が254万円で貯金を100万円するというのはかなり大変だと思います。
なので僕がオススメなのは、できるだけストレスなく節約・貯金をして、専門実践教育給付金を活用することです。さらに足りない場合は、都道府県や市町村が行っている看護師のための奨学金を借りるという方法があります。
病院奨学金を足りない分で賄うのも一つの手ですが、最近ではお礼奉公の年数が長くなる傾向があります。例えば、僕は3年間のお礼奉公で済みましたが、7年のお礼奉公が必要な病院や、それ以上の期間を求める病院も増えています。病院側も人材確保のために、お礼奉公の年数を延ばしている状況です。
お礼奉公はその病院に何年も縛られることになり、今後のキャリアアップやライフプランの選択肢が狭まります。その病院に何年も勤めたいという気持ちがあれば別ですが、極力借りなくてもいいような状態で准看護学校に通うことが望ましいと思います。